「世代をこえる家代々の宝物」
不朽の名作を不朽のジュエリーに

株式会社ジュエリーカミネ   代表 上根学

zakzak 夕刊フジの記事より
http://www.zakzak.co.jp/eco/news/170711/eco1707110005-n1.html?ownedref=not%20set_not%20set_newsPhoto

アトムやキティ…ジュエリーで描く変革の野望 ジュエリーカミネ・上根学社長、社員に「世界が待ってるで!
★ジュエリーカミネ・上根学社長(52)


『火の鳥』『リボンの騎士』『鉄腕アトム』など手塚治虫作品や、『ベルサイユのばら』、『ハローキティ』など日本を代表するキャラクターを宝石で描く「ジュエリー絵画」。これを生み出したのは明治期に神戸・元町に創業した老舗宝石店の4代目社長だ。日本の文化を世界に発信し、宝石業界を変革するという大きな野望に日々磨きをかけている。(中田達也)


--ジュエリー絵画とはどのようなものですか

「ガラス板に細かく砕いたさまざまな色の宝石を敷き詰めてアニメーションのキャラクターなどの絵を作ります。熱や光にも強いので、裏側からLEDライトを当てるタイプもあり、特許を取得しています」


--ほかに手がけている会社はありますか
「海外ではお土産品として似たようなものがあるのですが、作りは粗雑なものです。われわれのジュエリー絵画は、作品のイメージを損ねないようにしつつ宝石らしさを出すのが難しい点です。キャラクターの目の雰囲気だけで大きく変わるので、まつげ1本まで気が抜けません」


--海外展開は

「タイや台湾、ドバイで販売しています。サンリオやベルサイユのばらなど日本のキャラクターは、海外でも人気があるんですよ。日本が世界に誇るものとしてアニメーションをジュエリー絵画にして発信していこうと考えています」


--ジュエリー絵画を始めるきっかけは

「手塚治虫さんの代表作『火の鳥』です。阪神大震災の際に復興のシンボルとして火の鳥のポスターが使われていて、勇気をもらいました。そして今度は東日本大震災の被災地の復興を後押ししたいという思いもあり、手塚プロダクションさんに話を持って行くとすぐにゴーサインが出ました。手塚さんの作品ではジュエリー絵画以外でも、『リボンの騎士』のサファイア姫をイメージした王冠を、67カラットのスターサファイアで再現できたことがうれしかったですね」


--新しいことに取り組んでいる理由は

「日本の宝飾市場の規模はバブル期には約3兆円あったのが、直近のデータでは9000億円を切り始めています。現状では宝飾は95%が女性が身につけるものですが、最近は若い女の子でも宝石を見たことがないという人が増えているのが現状です」


--こうした状況を打開するには

「ジュエリー絵画なら男女問わず子供から大人まで楽しめて、世代を超えた色あせない宝物にすることもできます。宝石を日常空間に取り入れるというのが新しいジュエリーライフの提案です」


--社長になってから会社をどう変革しましたか

「国内で宝石を仕入れるという従来のやり方では、ほかの宝石屋さんと差別化ができません。そこで、スリランカに採掘から販売まで一貫して行う現地法人を持ち、高品質で適正価格の宝石を提供しています。そして、自社だけしかないものを扱い、ブランドを作ってゆく必要があると考えて、ジュエリー絵画などに取り組んできました」


--宝石市場も変えていきたいと

「来年も新卒の学生を採用しますが、まだまだ宝石販売に対する偏見をお持ちの方もいらっしゃいます。宝石ビジネスはすばらしいものだという認識を広めて、日本でも地位を向上させたいと考えています。みんなが胸を張れるような職場にしていきたいですね」


--今後の目標は

「社員にはよく『世界が待ってるで!』と話しています。ジュエリー絵画を世界に発信して、日本の文化を広げていくというのが目標です。アメリカやヨーロッパにも拠点を作って、世界の家庭に宝石のある空間を作りたいですね。それこそがまさに宝石の使用価値の変革になるのではないかと考えています」


【後継ぎ】
宝石に全く興味がないので、サラリーマン生活を送っていたが、「父親がなんとなくさびしそうだったので、いやいやながら継いだ」と振り返る。

「時計や眼鏡も扱う町の小さな宝石屋さん」だったのを4年で5店舗まで拡大した。転機になったのは、友人の紹介で出会ったスリランカの鉱山主、ラヴィ・アベコーン氏だった。

「宝石が天職で朝から晩まで宝石のことを考えているという人でした。彼との縁でスリランカに行って、宝石を掘ったり研磨するなど、人々の生活が見えてきたことで宝石が好きになりました。社員にも宝石を愛そうという教育をしています」


【家族】
長男は昨年から東京の大学に、長女は今年4月から京都の大学に通う。「子供が親離れしてとても寂しいです。私の方は子離れできていません」


【手放せない一品】
アップルウォッチ。「手をかざすだけで改札を出られるのでとても便利です」


【ゴルフ】
始めて5年目だが、「2月にタイでホールインワンをしました」。ベストスコアは91。


【いまでも読み返す一冊】
ナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』。「26年前に読んで衝撃を受けました。お金のない時代でしたが、200万円のローンを組んでテキストとカセットテープの『成功哲学のプログラム』も購入しました」


【健康法】
ヨガ系のチベット体操。「若さの泉だといわれて12年前から続けています」。青汁とバナナ酢、プロテインをミックスしたオリジナルのドリンクも飲んでいるという。


【座右の銘】
《一生勉強!一生ウキワク》「勉強することで、知らないことを知り興味がわいて出てきます」


《知るを深めると好きになる。好きを深めると愛になる》「嫌いなものはない。ただ知らないだけということです」


【これまでの仕事で最高の瞬間】
「3年前に手塚プロダクションでジュエリー絵画の製作許可を得たときですね。鉄腕アトムの誕生日の4月7日で、運命を感じました。手塚先生のキャラクターを製品化するまでの半年間、いつも先生と対話している感じでした」


【もしいまの仕事をしていなかったら】
「まるで想像がつきませんが、服が好きだったのでアパレル関係の仕事をしていたと思います」


【会社メモ】
宝石のほか、時計、眼鏡を扱う。1906年創業。本社・神戸市。関連会社「シティ・オブ・ジェムズ」はスリランカのラトゥナプラに鉱山を複数保有、サファイアなどカラーストーン(色石)を鉱山採掘から研磨、宝飾品になるまで一貫して扱う。2016年8月期の売上高はカミネグループ全体で10億2887万円。


■上根学(かみね・まなぶ) 1965年5月18日生まれ、52歳。神戸市出身。大阪経済大経営学部卒業後の89年、バリー・ジャパン入社、92年退社し93年合名会社カミネ入社。2002年代表取締役就任。大阪市立大大学院修了。